• 伊能忠敬が測量を勉強しはじめたのは隠居後の50歳、その後、55〜71歳まで費やし全国測量を成し遂げた。当時の平均寿命は45歳未満、50歳は今でいうと80代?
  • ファーブルが著作に取り組みはじめたのは55 or 56歳、その後、30年近い歳月をかけて10巻からなる「昆虫記」を完成した。
  • レパントの海戦の英雄、セバスティアーノ・ヴェニエルは元々は弁護士、50を過ぎてから軍人になり、ベネツィア海軍総司令官に任命された時は75歳だった(今なら百歳くらいか?)。
  • カーネル・サンダース(本名ハーランド・サンダース)がフランチャイズビジネスとしてKFCを立ち上げたのは62歳の時。元々は軍人、退役後にガソリンスタンド経営をし、その一画でカフェを運営していた。

既存企業がこの先のビジョンを描けない中、良い意味で失敗経験を積んだ40代・50代・60代のベテラン社員の中には、優れた起業家・創業メンバー候補が数多存在するだろう。日本経済はただでさえ先行きが見えなかったが、新型コロナによって否が応でも大変革時代に突入した。が、それは新天地を目指すには最適なタイミングでもある。

日本はシリコンバレーに比べると投資家は少なく、人材確保も難しい。が、起業するにあたり圧倒的に優位なこともある。国民皆保険の医療保険制度だ。国民健康保険は米国企業が提供する医療保険と遜色ない。米国での起業は健康に関して大きなリスクを取らねばならないが、日本ではその心配がない。エンジェル投資家は少ないが、その分、中央省庁や地方自治体からの助成金/補助金の機会は多い。頼れるベンチャー・キャピタルは少ないが、ここ10年、大手企業がベンチャー投資に積極的だ。上手に付き合えればお互いメリット多く、頼りにもなる。リモートで家から仕事するワークスタイルも普通になった。副業を認める企業が増え、また、プロボノでスタートアップ(ベンチャー企業)を支援する人々も増えはじめた。第一線で活躍している頭脳がスタートアップへ流入、人材確保にも新しい変化が起きている。

早期退職制度をオファーする企業も増えた。「これに関しては・・・」と情熱と腕に覚えがあるならば、起業/スタートアップを考えるのも如何であろう?シリコンバレーや深センなどの後追いはせず、社会や産業界が直面する課題を自分の目でしっかり捉えれば、日本の得意分野を活かして世界で通用するビジネス創造も可能なはずだ。

そして、そのアイデアが少子高齢社会を豊かにすることに一部でも貢献しそうであれば、是非、声をかけて頂ければと思う。自分では起業のアイデアはないが、腕に覚えがあり、誰かの起業を支えたい、という方も我々のネットワークに参加して頂ければと思う。

大人の起業」、伝えながら併走します。

近藤 隆、i-commission代表

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